4 取引(受発注)で必要な書類

さて、これまで契約書を見てきましたが、ビジネスの世界でしっかりとした
契約書を毎回交わすかというと、そのようなケースはあまり多くありません。

とりあえず基本契約書を交わしておき(もしくは交わさず)、
個別具体的な案件については、見積書や注文書、請書といった書類のやりとりで
行うことが多々あります。

今回はこのような取引の際に登場する書類を取引の流れに沿ってみていきたい思います。

■見積書
顧客のニーズを踏まえたうえで、それに合わせた商品やサービスの内容や、
その価格、納期などを記載した書類です。
契約条件の事前確認や提案といった意味合い、契約の申込みを促すための書類です。

■発注書(注文書)
商品やサービスを注文する側(発注者)が「このような条件でお任せします」と、
注文の内容(契約条件)を記載した書類です。
注文内容や希望納期、金額等が記されています。
なお、下請取引にあたる場合、下請法では以下の事項を定めることが義務付けられています。
一般的なものかとおもいますので、下請取引に限らず、発注書作成の際には
ぜひ下記情報を含めていただければと思います。
(1) 発注者(親事業者)及び受託者(下請事業者)の名称
(2) 発注した日
(3) 発注内容(内容が分かるよう,明確に記載する。)
(4) 納期(納品日や期間)
(5) 納品場所(提供場所)
(6) 給付の内容について検査をする場合は,検査を完了する期日
(7) 代金(具体的な金額を記載するか、単価・算出方法などの記載も可)
(8) 代金の支払期日
(9) 支払方法
(10) 原材料等を有償支給する場合は,品名,数量,対価,引渡しの期日,決済期日,決済方法

■注文請書
上記発注書により注文を受けた側(受注者)は、注文内容を了承した(契約の申し込みに
対して承諾した)意思表示をするため、「注文請書」という書類を発注者に対して発行します。
「確かにこの内容で仕事を請けます」という書類で、発注書の内容と同一の内容となります。
これで契約が成立し、取引開始となります。

■納品書(業務完了報告書)
商品の納品(引き渡し)が完了する際に、「記載の通りの商品を引き渡しましたよ!」という
確認のために発行される書類です。また商品ではなく、何か業務を行うような場合は、
業務完了報告書などといった書面で、役務提供が完了したことを示します。

■受領書(業務完了確認書・検収書)

商品を受けとった側や、サービス提供を受けた側が、
「確かにこの通り商品を受け取りました。(たしかに業務完了しました」という確認のために
発行するものです。身近な例で言いますと、宅配便で荷物を受け取った際に、
押印やサインをする書類も受領書といえます。
なお、発注側としては、これをもって業務完了となる大切な書類です。

■請求書
商品やサービスといった今回の取引に関する代金を請求する書類です。
代金の金額、支払期限、支払方法、口座振り込みの場合は口座情報などが記載されています。

■領収書
上記代金が支払われた際に「確かに代金をいただきました」という確認の書類が領収書です。
現金の授受の際はしっかりと発行する必要がありますが、銀行振り込みの場合は、
銀行の振込み控えが、領収書としてみなされています。