3-3契約書作成・チェックのポイント
(代金及び回収方法)

ビジネスで大切な「お金」。いくらで取引をするのかしっかり明記しておくことが大切です。
基本的なことですが、桁を間違えないようにしましょう。
また海外との取引の場合は通貨にも注意が必要です。
国内取引のように「100万で」などと話していると、現地通貨での取引になってしまい、
結果的に日本円にすると1/10くらいになってしまったなんてこともあります。

また当該金額が税込みなのか税抜きなのかなども明確にしておきましょう。
税込額だと思っていたら、税抜額であり、金額変更が生じたため社内決裁をとりなおさなくてはいけなくなり、
上司や経理から怒られるなんてこともあります。
また、将来的には消費税率があがることもありますので、このあたりはますます重要です。


さらに、代金の回収・支払いについても考えましょう。
営業の方々からすると、売上をあげればそれで仕事は終了という思いが強いかもしれませんが、
会社全体のこと、経営を考えますと、しっかりとお金が入ってこないことには話になりません。
そのためには金額を決めておくだけでなく、いつ振り込んでくれるのか、
いつ支払うのかということまでしっかりと約束をしておかなければならないのです。

代金の回収について確認しておくべきことをいくつかあげておきます。
・支払い方法(小切手、口座引き落とし、現金、振込など)
・支払期日(いつ振り込んでくれるのか)
・期日までに振り込まなければどうなるのか(遅延利息など)
・振り込む際の銀行手数料(手数料の負担)

とくに支払期日については、いきなり請求書に記載して相手に送りつけても、
それが有効にはなりません。しっかりと契約書で合意をとっておくことが大切です。
お金の動き(キャッシュフロー)というのは会社経営で非常に重要です。

売上はあがっているのに、入金がなかなかないせいで給料や、
下請け先への支払ができず黒字倒産をしてしまうなんてこともあります。
また、経理の立場でも、案件ごとに手数料などが引かれていたり、入金期日が異なっていたりすると、
その確認作業が煩雑になります。

このように「仕事」や「商品」を「お金」に代える時期や方法などを明確にするとともに、
どの取引先に対しても一定のルールで行っていけるとよいですね!

なお、このようなお金に関することは「代金」「対価」「業務委託料」「支払い方法」などといった条項に
記載されますのでしっかり確認しましょう。
見積書や注文書などに記載されていることもあるのでご注意ください。